手ぶら。
天気の良い日。
なにも持たず、歩く。

どこかで素敵なものを見つけたりしたら
手ぶらじゃなくなってもいいから
ウチへ持って帰る。

誰かに会って、
楽しい気分になったら
それもウチに持って帰る。

待ってる人がいる。

休日には、
その人が「キレイ♪」と言うのを想像して花を買い、
おいそうなケーキを買い、
一緒に見たい映画を借りてくる。

笑うことがあって、悩みもあって
楽しかったことや悲しかったことを
毎日つらつらと話す。
ちゃんと食事も一緒に食べる。

「おはよう。」
「いってきます。」
「いってらっしゃい」
「ただいま。」
「おかえりなさい。」
「いただきます。」
「ごちそうさま。」
「おやすみなさい。」

を、言えるひとがいる。

親でも彼でも彼女でも
そういうひとがいることは、幸せ。
ひとりでは味わえないことだらけ。

誰かに何かされるより
誰かに何かすることのほうが
大変だけど大切なこと。
だからアタマを回転させる日々。
お互いの優しいきもちを
育てる糧になるからこその行為です。

いろいろ持ち過ぎると
自分の荷物を持つ事でせいいっぱい。
他人の荷物を持てなくなる。
それに気がついたなら、手ぶらになってみよう。

あなたや自分の荷物を
どんなときも分け合えるように
心の深いところまで見つめてみよう。

そのための、手ぶらで散歩。

ネコは荷物持てない。
ニンゲンは、持てる！
2006/9/17