2001年08月16日(木)

目は口ほどにモノを言わない。


「あの、ここで降ろして下さい」
メーターが1380円に変わった時、確かにわたしはそう言った。
「ここでいいですか?ここらへんで」
少しずつ車を進めながらしつこく運転手が言う。
わたしは今、こ・こ・で!降ろせと言ったのに。
運転手が勝手に2m進んだ料金を取られた。
1460円...。

メーターを止めてから降りやすい場所に止めてくれる心優しい運転手さんもいる。
そういう運転手さんに出会った日は気分がいい。

「リストラされて運転手になったんですよ」
と延々と自分の話題を客が降りるまで喋り続ける人
「いやーまだお客さん乗せて走ったの10人目でねぇ」
と言いながらかかってきた携帯に出る非常識な人や
降りる時、こっちから「どうも〜」と言ってるのに「ありがとうございました」と言わないような人に出会うとお金を払って乗った分、腹が立つ。
お店とか、接客が商売の人によく思う。
腹を立てるだけ損だよ!無駄だよ!と自分でも思うし、人に言っても同じ事言われるけど、しょうがない。

タクシーの運転手さんに特別な恨みはない。
ただ不快指数高く感じるのがこういう事なんだもの。

ちょっとしたひとことで気分が悪くなったり良くなったりするのなら
良くなる方がいいに決まってる。
「ありがとう」って言ったら「いえいえ。こっちこそありがとう」って
笑顔で、言われたいじゃん。
仕事だったら尚の事、どんな仲良しでも慣れたくない。

心の中で「ありがとう」とか例えば「好き」とか思っていても
目は口ほどにモノを言わないよと思う時だってある。
言葉で気持ちとか考えを言わなくちゃ、何も伝わらない。

そんな事どうでもいいやって思ったらどんな事でも本当にどうでもよくなっちゃうのかもしれない。
いやな事は人にしない。
それだけでいいのに、みんながみんなそうは思わないみたい。

自分が貰った気持ちをほったらかしとく、それじゃつまんないよ。
されて嬉しかったことや悲しかったことは覚えて使いまわさなきゃ。
だってあたし、まだまだ生きてくんだし。

だから疑問が生じたら、こんな日常の些細な事でも考える。
これからも。
No.229 天使

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