2001年02月17日(土)

「祝婚歌」


学生時代の友人Yさんからから「私もとうとう結婚しました」という葉書が手元に一通、届きました。
友達がほとんどいなかった私は、なんでも話し合えることのできた彼女と本当に出会えてよかったし、離れていても電話をすればすぐにあの頃に戻れたりするから好きです。
3月になったら落ち着くから会おうねって約束しました。
絶対会ってやるゾー!
ここは見てないだろうけどお祝いにこの詩を捧げます☆
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二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言う時は
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい

「祝婚歌」吉野 弘
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No.254 ここにいないあなたへ。 天使